特にすることもないので、部屋でだらだらしていると、あいつの携帯が光った。

「ん?メール?誰からだろ」

ハチー取ってー、というあいつの声を無視しても良かったが、あいつの携帯は直ぐ横にあるし、今やってるゲームも止められなくはない。
携帯を掴むとベットの上で本を読んでいるあいつへ向けて放り投げる。
ボスッとベットに落下した携帯を取ると、あいつはメールを読むべく携帯をいじりだした。

「・・・ック、・・・アハハ」

カタカタと操作をしていたあいつがいきなり笑い出したので、画面から顔をあげて振り向くと、随分とツボにはまった様子で笑い転げるあいつがいた。

「お、お〜い、どうした?」
「ハハッ・・・コ、コレ・・・くくっ」

受け取った携帯の画面には一通のメールが表示されていた。
送り主は雷蔵で、本文には『さぶろうのばかー』という一文があった。

「・・・誤爆メールか?」
「多分ね・・・あ〜可笑し〜」

何がそんなに笑えるのか全く分からないが、あいつはまだクスクスと笑っていた。
あと少しすれば元に戻るだろうとゲーム機を持ったところで、またあいつの携帯が光る。
どうやら今度は着信のようで、まだ光り続けている。
あいつが携帯を開いたところでまた笑い出した。

「ふふっ・・・ハチ、代わり、出て・・・ふふ」

差し出された携帯の画面には着信が雷蔵からだと表示されていた。
だから、何がそんなに可笑しいんだ?

『も、もしもし』
「お〜、雷蔵、どした?」
『!?え?八左ヱ門?え?えぇ?』
「あー、今あいつ電話出れねーんだと」
『え?』
「なんか、お前の誤爆メールが随分とツボにはまったらしくてな、今スゲー笑い転げてる」
『・・・そんなに?』
「そんなに。てか、この電話そのメールのことだろ?」
『あぁ、うん。間違っちゃったからゴメンって』
「で、態々電話してきたのか。・・・メールでよくね?ソレ」
『・・・あ』
「ハハッ、何やってんだよ雷蔵。んじゃあ、あいつには間違いだって伝えとくからよ」
『あ、うん、よろしく』
「じゃあな」

通話を切って、携帯をあいつに返す。
どうやら笑うのは治まったようだ。

「やっぱさっきのメールは間違いだって」
「やっぱりね。その報告をメールじゃなく電話するあたり雷蔵、焦ってたのかな?」
「さぁな」
「それにしても、三郎と何があったんだろうね」
「俺が知るかよ」
「なんか素っ気無い?・・・あ、二人と同じクラスなのにぼっちにされて拗ねてる?」

んなわけあるか!!と言えば、また何が可笑しいのかクスクスとあいつは笑い出す。
全くよく解らないが、まぁ楽しそうだからそれで良しとするか。










2012.4.22 浹
2012.7.29 加筆修正





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